11月18日「徳永雅之展 The Scene of Light」10日目
ペインティングのこと
徳永氏の絵を見る時、ほとんどの人が近づいたり離れたりを繰り返して絵を見ます。
多分ピントを合わせようとして近づいたり離れたり。でもピントは永遠と合わなて、ピントのない世界に入っていくのです。近づいた時見えるのは吹き付けられた塗料の微粒子。
どうしてぼやけているのか、近づいて見て見るとやはり最後までぼやけていて見えるのは吹付けられた塗料の微粒子。
だから離れても近づいても同じで大きさが違うだけなのです。
もちろん近づくと吹付けられた塗料のテクスチャーが見えるけれど。
そんなことを考えていた日曜日と月曜日。
ちょうど11年前に出版された「Tayutau」は徳永さんの絵と、テルミン奏者の溝口竜也さんの作った曲の譜面を収めた本です。
16年前(!もうそんなに経ってしまったの)に亡くなった溝口さんの追悼集になってしまったけれど、二人の作品集で画集と譜面の合体集です。
久しぶりに「Tayutau」を見て気づいたのは
溝口さん=テルミンと徳永さんの絵の共鳴。
譜面だから音は聞こえてこないけれど(*CDもあります)私は今頃やっと気づいた。
音の輪郭がないテルミンと徳永さんの絵。
テルミンは離れると小さく近づくと大きくなる音。
徳永さんの絵も離れると小さく近づくと大きくなる絵。
まだ整理できていないけれど気づいたこと。
もう少し整理できそうな気もするし、いまさら何を言っている・・と言われそうな気もするし(笑)
そんなこと考えるのもまた楽し。
譜面画集「Tayutau」 ¥3500(税込)・・取扱中
CD「gift」(ネットで検索してください。どこかで売っています。)