キクチメグミの革と糸と

キクチメグミの展示は今週ではなく3月11日から27日までとなりました。
まん延防止やワクチン接種などなどありますが、
その前からも開けているので、近くにお越しの際はお立ち寄りください。

キクチメグミの作品は革と糸とで出来ています。
キクチメグミが革と糸とでshell102に現れました。
わたしは引っ張ったり丸めたり吊るしたり、
かかわり方を見つけています。
革と糸とを緒に
寄り添うてみる

ひとつ気づいたことは
糸の軌跡は革の形に沿っているということ。
過剰な糸は熱量かと思っていたけれど、
そこには革の形をなぞるように進む軌跡が見えました。
革であることはキクチメグミにとってとても重要なこと。
革は中身がないものですが、中身の形はあります。
その形をなぞることで、そこには無いそこにあったものを浮かび上がらせている行為。
革を糸で沿うことでつながる。

キクチメグミの革の作品

shell102の中はキクチメグミの革の作品です。
繋げることと縫うことは同じです。
革に糸でドローイングしてその革をまた繋げてその上からまた糸でドローイングして。
縫うことは繋げることでステッチは描くこと。
描きながら繋がり繋げながら描く果てしない作品。

作品を袋から出したら、革の匂いが広がり、
工業ミシンの油の匂いがしてくる。
ダダダダダァー、というミシンの音が聞こえてくる。
縫い目に心奪われたり革のつながりに哲学を見つけたり。
広げる、吊るす、丸める。
バックらしき形には何を入れてみようか考える。

キクチメグミの作品が届いてから一週間。
日差しの中に置いてみたり、暗くして電球ひとつつけて見たり。
展示の仕方は私が決めて、設営も私が施すキクチメグミの展覧会では、
頭と手を使って、作品に触れて、私自身が作家の心に飛び込んでみました。
作品を持って脚立の上り下りを繰返す。
ポジティブな彼女の呼吸に癒されながら私はshellにいます。

今日は作品の整え、明日はshellのキッチン片付け。
そしてキクチメグミ作品展を開きます。
日時お知らせ詳細はこれから。