雨の夏至の「墨とコントラバス」

「墨とコントラバス」

私小説の映画のワンシーンを永遠と見ていた。

雨の日の夏至の午後

仄暗い部屋で、デスクに紙を広げ墨を含ませた筆を動かす女

コントラバスを弾く男は姿はハッキリとしているけれど亡霊

コントラバスの音、シンセの歪んだ機械音

大きな窓の外は車が走り、人が通り過ぎて、外のような内のような、ずっと続く錯覚の時間。

時間は止まっているようで、でも墨画は描かれていくから止まっていない事がわかる。

曇りの明るさが白いshellをよりぼやかせてくれたのは、まさにこの時のためだったのかもしれません。

途中、コントラバスを抱え外へ出て、大きな窓の外から墨画を描く女の後ろでコントラバスを弾いた時、クスッと笑ってしまうステキな亡霊。広い通りを渡って通りの向こうで弾いた時、もう一度クスっと笑ってしまった。観客は音を立てることを恐れてはいけないのです。だって菊地雅晃はその気配も取り込んでくれるから。原知恵子はその気配を墨に落としてくれるから。

2人は素晴らしきパフォーマーでした。

リアルタイムリングモジュレーションド変調コントラバス  。久しぶりの音、私は心地よい。

 

墨とコントラバス4日前

昨日、「墨とコントラバス」のセッティングをしてみました。

プラハこと原 知恵子、かっこいいです。
ここに菊地雅晃さんが絡むことを考えるとワクワクです。

日時:622日  15:00~ / 18:00~(開場30分前)

料金:2000円 (+ドリンク300円)

2公演通しの方は¥3500

会場:gallery shell102